●words from SAYOKO
●第一章 映像表現にのめり込んだ学生時代
●第二章 アレサ・フランクリンを歌い歌の世界へ
●第三章 永遠に繋がる音楽の「瞬間」
●第四章 ファッション
●第五章 歌うためにある
UA●うーあ
1972年大阪生まれ。映像表現に惹かれ美大卒業後もしばらく映画を目指していたが、ジャズ・バーで歌っていたところを見初められて歌手に。1995年に『HORIZON』でデビュー。以来、ソウル、ロック、ジャズ、レゲエ、島唄、民族音楽など、ジャンルを超えた多彩なナンバーを歌い、先鋭的で濃密な世界を確立。母となってからはNHKの『ドレミノテレビ』に歌うお姉さん「ううあ」として出演し、童謡も披露。その独特の存在感ある歌声とスタイルで、子供からコアな音楽ファンまで多くの人々を魅了してきた。初主演映画『水の女』がテサロニキ国際映画祭でグランプリを受賞するなど、映像やアートシーンでも活躍。アルバムに『11』『AMETORA(アメトラ)』『turbo』『泥棒』『SUN』『Breathe』など。この夏には菊地成孔とのジャズ・アルバム『cure jazz』をリリースした。http://www.jvcmusic.co.jp/ua/uauaua/

数年前に恵比寿ガーデンプレイスでパフォーマンスのお仕事をご一緒したときのことでした。UAが奄美の島唄をアカペラで歌ってくれたのですが、大地から湧き上がるようなエネルギーに満ちたその声に導かれるように、私の身体は自然に動き、やるべきパフォーマンスを創りあげることができたのです。

UAの声にはどこか温度を感じます。大地のエネルギーを身体に通し、喉のあたりで一回温めて表に出すような温かさを。UAの歌を聴く人は、その温かさにも包まれているのではないかと思います。

今回お話を伺って意外だったのは、あれだけの歌を歌いこなしてしまうUAが、じつはもともと音楽を目指していたのではなく、デビュー直前まで映像表現を目指していたということです。ゴダールのパンクさに惹かれ、デレク・ジャーマンの手法で短編映画製作に没頭されていたそうです。

けれどその経験は、歌を核にファッションやヴィジュアル、ステージの演出なども含めて、総合的なプロデュースをするときに活かされているのでしょう。その才能や魅力に惹かれて集まる数々のアーティストの表現を、歌を核にしてまとめあげ、独特の世界を創りあげていく。この求心力と統合力もまた魅力の一つではないかと思います。

ソウル、ロック、ジャズ、レゲエ、島唄、民族音楽、童謡、あるいは声そのものを楽器のように使うフリースタイルまで、ジャンルに囚われないさまざまなナンバーを歌い、そのすべてに独特の世界を創りあげるUA。一つのところに留まることなく、そのとき考えていること、そのときに大切に想っていること、そのときどきのUAが映された歌声を、これからも聞き続けたいと思っています。


    
 



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