| このアルバムを作るときに「生命」ということを考えていたんですよ。ジャケットにした野生の馬も生命力の象徴なんですけれど。
冥王星って太陽系のいちばん外側を回っているんだけど、あの惑星はちょっと変なんですよ。公転軌道が安定していずに、一つ内側の海王星の軌道を横切ったりする。
科学者はその軌道のズレを誤差と捉えて、本来冥王星はちゃんと回るはずなんだけれど、彼らは誤差を含んでいるからと説明する。でもその冥王星の姿というのは、違う捉え方もできるとぼくは思うんです。
太陽の引力との関係で惑星の軌道は生まれるわけでしょう。冥王星というのは、太陽が引っ張る力に逆らい逃走しようとする姿、太陽の引力と闘争する仕方、と捉えることもできるんじゃないかと。闘争に勝ったり負けたり、それで軌道が揺れたりブレたりすると思うんですよ。バリの神話を語るバロンダンスでは、魔女とバロンが永遠の戦いをしますが、それと同じように引っ張り合いながら闘争する。冥王星の姿を太陽との闘争だと捉えると、これは面白い、と思ったんです。
それで、太陽が宗教や社会制度において何かを管理していく力の象徴だとすると、冥王星はそこから逃れて生命がただ生命であろうとする力、というのかな。
たとえば自分より上にある天界や神秘的なものがあって、そこから見下げられる自分、神のためにある自分、というのが古いスピリチュアリズムだとすると、そうではなく生命がただ生命であるということ。それが新しいスピリチュアリズムではないかと。
そういういろんなことを考えながら、作っていたんですよ。
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