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お父様である横尾忠則さんとは、仕事を始めとする様々な関わりがあったこともあって、美美さんご自身も小学校に通われていた頃から存じ上げていました。それほどたくさん会話を交わしてきたわけではないのですが、折につけ印象的な場面や出来事で遭遇したり、お互いの変化や考えていることもなんとなくわかりあっている、そんな長いおつきあいになります。
美美さんの絵には食べ物が登場することも多いのですが、そうした絵を見ていると「味」を感じます。それは「美美さんならではの良さ」という意味での「味」ではなく、実際にリアルな「味」を。たとえば甘さであれば、その甘さの質や強さまでが伝わってくる。絵そのものは決してスーパー・リアルに描かれたものでもないのに、なぜかそこにリアルな味や香りを感じてしまうのです。
他のアーティストの作品でこうした経験をしたことはないので不思議に思っていましたが、他にも香りを感じるという方がいたり、やはり彼女の絵にはとても面白い力があるのだと思います。今回お話を伺って、視覚だけにとどまらず五感すべてが刺激されるような不思議な力の秘密を、少し覗けたような気がします。
独特の豊かな色彩、幾重にも描き込まれた緻密な描写、音楽が聞こえてくるようなリズム感ーー引きこまれるような小宇宙が広がる美美さん独自のスタイルはこれからも貫いていって欲しいと思います。また、そのスタイルをお好きなファッションの分野に広げられても面白いものを生み出してくれるのではないか等々、いろいろな可能性も想像できて、これから先の活躍がますます楽しみです。
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