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ダンサーでありコレオグラファーでもある黒田育世さんは、自分の作品を創り踊るのと同時に、他のダンサーのための作品も創り、他の作品を踊りもします。
その作品を最初に拝見したのは2003年のトヨタ・コレオグラフィー・アワードの発表のときのこと。グランプリにあたる「次代を担う振付家賞」を受賞した『SIDE-B』という作品でした。その少し前からお名前だけは各方面から聞こえてきていたのですが、実際に目にして、激しさとストイックさ、求心性が一体となった素晴らしい世界に圧倒されました。
以来、私も一緒の舞台に出演したり、あるいは衣装を担当して関わったり、お仕事で何回もご一緒させていただいております。
育世さんが踊る姿を見ていると、自分の内から湧き上がったものを、身体の隅々まで充満させて踊っている、と感じます。あれほど激しく踊れば身体は苦しくなるはずなのに、苦しくなればなるほどその顔はにこやかに輝いている。踊ることの喜びが、洗練された幅広い表現から何の衒いもなく伝わってきます。
ふだん話しているときには、とても愛らしく美しい女性なのですが、踊り始めると一変します。性を超越し、余分なものが削ぎ落とされた崇高で清らかな魂そのもの。激しく自分のすべてを放出するように踊るその姿は、純粋な生命の結晶が放つきらめきのようにも思えてくるのです。
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