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英哲さんの舞台を始めて拝見したのはNYで行われた『佐渡國 鬼太鼓座』のコンサートでのこと。たいへんにすばらしい作品で、日本人として誇りに思った舞台でした。その後、独立されて東京にいらした頃から長年にわたって何度も舞台で共演させていただきました。
もともとグラフィック・デザイナーを目指されていて、ドラムを叩くロック青年であったと伺っています。それがちょっとしたきっかけから鬼太鼓座に加わり、11年間、佐渡島でTVや新聞などのメディアの情報すら排除し、ひたすら太鼓と向き合うストイックな生活を送り、やがて独立されて自分の世界を極めてこられました。
英哲さんは未踏の道を切り開かれてきた方です。もともと和太鼓は舞台上でメインで叩かれる楽器ではなく、お祭りや踊りの伴奏としてある楽器でしたが、その和太鼓に英哲さんは現代的な息吹を吹き込み、ソロとして初めて確立したのです。それはバレエにおけるニジンスキーのような偉業であると思います。
以前「太鼓は体力が勝負だからいつまで叩けるかわからない」とおっしゃっていたことがありましたが、年を経るにつれてその音や叩き方はますます円熟味と凄みを増しているように思います。その孤高な魂は曇ることなく研ぎ澄まされて、そこから発する音が世界を熱狂させる。
ソロコンサートはもちろん、オーケストラやジャズ、数々のアーティストとの共演など次々に新しい試みを続け、心惹かれる芸術家をテーマにした舞台を作りあげ、その合間にアメリカの子供たちに太鼓を教え、常に留まることなく前進し続ける英哲さん。これからも新しいことに挑戦し続け、私たちを驚かせ、熱狂させる舞台を作り続けていかれるのを楽しみにしています。
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